看護師お悩み相談室

準夜で、内服介助が必要な患者さんのところへ訪室しました。
肺炎で喀痰貯留著明な方で、その時も痰が絡みゼロゼロとした呼吸をしてました。吸引を行い粘稠痰が多量にとれましたが、まだゼロゼロした感じは残っていました。時間をあけてまた吸引してから内服介助をしようと思い一旦他の業務にまわりました。30分後訪室すると患者さんの呼吸が停止していました。急いで主治医へ報告しCPRを行いましたが、患者さんは亡くなってしまいました。
その方は最初に吸引したあとも意思疎通可能でしたが、自分が吸引したことで負担がかかってしまい急変したと思います。モニターも普段つけていなかったので、あのあとモニターをつけて吸引後もしばらく患者さんについていたら急変にすぐ気づけたんじゃないかと思うと、後悔の気持ちと患者さん、家族に対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。突然のことで家族の方も取り乱して、その時の状況が頭から離れません。今までたくさんの患者さんの最期に立ち会うことはありましたが、急変は初めてでした。
看護師になって3年目ですが、自分の判断や技術が未熟で人の命に関わる仕事を続けていてもいいのかとても不安で怖いです。

自分のせいで亡くなったかどうか、自己分析をすることが必要です。
気管内吸引のガイドラインがありますから、それと照らし合わせ自分の手技がガイドラインから外れていないかを確認してみてください。
あなたが悔やんでも悩んでもその患者は生き返らないのです。
今後も看護師を続けるかどうかはあなた次第なのだから、あなた自身が分析をして判断するしかないんですよ。

普段から患者の検査データーは見ていますか？
ガイドラインでは吸引時間は「10秒以内」と言われていますが、これは「10秒はやっていい」ということではありません。
血ガスの結果で酸素化の能力をみたり、レントゲンで肺の容量を予測しながら、患者の状態を見て吸引時間や頻度を、手ごたえで感じ取っていくのが「技術」です。
また、吸引後にモニター監視をしておけばよかった、とのことですがモニター監視よりも吸引後はspo2が上昇し呼吸が吸引前よりも安楽になったかどうかを確認してから患者から離れることが大切ですよ。

この仕事がなぜ生涯勉強が必要かというと、皆同じような失敗や不安を抱えているからです。
言い換えれば失敗に気付けた看護師は優秀になれるとも言えます。
その失敗を生かすかどうかもあなた次第なのですよ。

患者はおいくつの方ですか？
高齢の方なら寿命だと思います。

私もあります。痙攣止めの劇薬をドクターの指示で筋注後、呼吸停止になり、亡くなりました。暫くショックでしたが時間と共に薄れていきました。あと、夜間モニター外せと、言われて暫くはずしてラウンドの時間に見に行ったら、心配停止してました。外さなきゃ良かったと後悔の日々でしたが、時間と共に薄れていきました。人が亡くなるのはショックで今は病院を離れディサービスなどに行ったりしてますが、臨床経験が少ないので、もう少し頑張ってれば良かったと後悔しています。

まず、あなたがどのような病院にお勤めかわかりませんし、患者さんの年齢や病状もわかりませんので、はっきりした事は言えません・・・が、

文章からは、あなたは適切な行為を行っていると思われます。
ご自分を責める必要はありません。

それよりも、今回の事を次に生かせるようにみなさんでカンファレンスなどをされてはいかがでしょうか。あなたのつらい気持ちをみなさんに吐露する事も必要かもしれません。

みんなそれぞれに辛い経験をしながら成長していきます。
今回の事はその患者さんが身をもって教えて下さった教訓として、たくさんの人のためになる看護師になってください。

アセスメントして痰の吸引をした事実はよくやった！と自分をちゃんと評価してください。
まだ自分に自信がない、未熟さを感じていて、自分を責めてしまっているなら、それはそれで辛いし苦しいでしょうが、もっとこうしたほうが良かったんじゃないか？と、深く考えるきっかけになっているんじゃないでしょうか？
悩む事は学習、経験、自信になっていきます。
ちゃんさんは今、成長しているんですよ。そしてきっととっても優しい心の持ち主なんだろうと思います。
ちゃんさんを必要としている患者さんが待ってますよ。
今回の事は患者さんに学びを与えて頂いたと受け取り、次にいかしましょう。
ちゃんさんなら大丈夫！