看護師お悩み相談室

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安全管理という名の抑制

<2010年06月14日 受信>
件名:安全管理という名の抑制
投稿者:ゆみぴょん

私の病棟には今、間質性肺炎のため気切し意識下で呼吸器管理している患者がいます。
3月に呼吸状態が悪化し挿管、その後呼吸器の離脱ができず気切し呼吸器管理となっています。意識はしっかりしています。

挿管時に自己抜管した経歴もあり、気切の自己抜管にも全スタッフで注意していました。
1度気切部に手を持っていくため、上肢抑制したことがあります。しかし抑制したことにより、もう2度といじらない、命と同じ大事な管、ということを理解し、抑制を解除していました。2ヶ月ほど抑制せず、むしろ本人がケア時など気切部を抑えるほどでした。しかし最近病状が悪化、下降線です。家族にも厳しいIC、そんな状況で朦朧とした意識の中、自分で呼吸器を外してしまいSpO2が39%まで一気に下がったというインシデントがありました。発見後の処置で呼吸状態は戻りましたが、こんな大きなインシデントがあったため、再度上肢抑制が始まりました。

スタッフの意見は、
?患者の安全を守るため、絶対抑制は必要
?ターミナル期の患者を抑制するべきか、本人の意志は無視するのか?(抑制は絶対嫌だという)、先に本人の苦痛をとるべきではないか。(←家族が鎮静に関して承諾しない=最後まで人間として看て欲しい、)
と分かれました。
家族の付き添いはありますが、抑制は開始されています。家族も、回復が見込めるのなら治療優先、だから抑制は承諾、と。ただ、正直回復は見込めません。家族は理解しているようで、まだ受け入れられていないのです。(Drは何度もICしていますが)。家族が付き添っていても、ふと目を離した隙に、事故が起こる可能性はあります。そこまで家族に責任を負わせてよいものなのか?完全看護とは何か?

心苦しい日々です。
この状況で抑制をする必要が本当にあるのか?
ただ、抑制をしなければ、事故が起きたときの責任がとれない。
他の対策はないのか?

今回の抑制は師長が、上から安全管理についてだいぶ注意が入ったようで、今までは、抑制など一言も言わなかった師長が、むしろ今回のインシデントで抑制していないことにおかしいと疑問をもった師長が、「事故が起きてからでは遅い!!」と大声をあげ、担当看護師やスタッフの意向を一切聞き入れず始まりました。安全管理、そして私たちスタッフを守るという意味でも、師長の立場として言うのだと思います。

ただ、この患者は今後、下降していくだけ、ある意味時間の問題。。。最期を抑制された状態で迎えるのか?呼吸器疾患の患者は最期の最期まで意識はあります、呼吸が苦しいという意識がある中、手も自由に動かせずに苦しんでいくのか。。。

全て結果論です。事故のリスクなんて探せば探しただけ山ほどあります。
すっきり割り切れないまま、朦朧とした意識の、朦朧としているけど意識のある患者へ抑制、今でも嫌がるんです。
何か対策はないものでしょうか。やはり、抑制は仕方ない処置なのでしょうか。

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No.1
<2010年06月16日 受信>
件名:何度も患者さんのもとに、足を運んでいらっしゃる姿が目に浮かぶようです。
投稿者:げんきこつ

たった一つの意思表示を、抑制の一時的な方法で、患者さんの苦痛がとれる最高の方法かどうかはわかりませんが、カニューレの位置や、レスピのチューブ自体の重さも、違和感も、全て重くのしかかっておられるのでしょうか。カニューレ口径を小さくする体力を温存し、しっかりした意識と朦朧の間も、訪床の合間も、なにか…穏やかにできることはないのでしょうか…
自発呼吸があるなら、たとえ一言でも声を発する事はできるのかと思いましたが、緊急対応できるスタッフがいて初めて可能になることなので、無理はしてはだめだと思います。

辛いね。
(敬)


No.2
<2010年06月16日 受信>
件名:無題
投稿者:匿名

いのちの時間を引き延ばすこととそのために苦痛を与えることとでは、どちらが正しい看護なんでしょうね。読んでいて胸が苦しくなりました。

ご家族が抑制に同意しておられるので余計、悩みます。ご家族とセデーションについてもっと話し合うことはどうでしょうか。

これを我慢させれば…良くなるかもしれないから…と信じるご家族にとって、それが叶わなかったとき、後悔と自責の念に苦しまれないかも心配です。でも、セデーションによるリスクも考えるとその選択も後悔になるかもしれませんね。

私が家族ならそばに居る間だけ抑制をはずして、カニューレと呼吸器の方のガードをするかな…


No.3
<2010年06月22日 受信>
件名:両手抑制なんてダメ
投稿者:モモ

あなたは、すばらしいと、思いました。私たち看護師も、経験するべし両手抑制、何時間持つでしょうか!辛いですよ!呼吸キ系をはずす時、その前に私達には分からない何かとても苦しい事が、あったのではとも考えられます。息がつまるほど・・・
私も以前、嫌がる人を無理やり、抑制しているナース2人を見て悲しくなりました。すぐにその人は上手にはずして、それもきちんとたたんでベッドの脇に置いてありました。理解できてたんですよ。安全の為は自分を守る為、特に師長ともなれば、抑制の工夫をした看護研究ほんとに必要ですね。手といえば親指がネックですね。外科系が好きな自分です。ナースも激しい人2O%いるよ。辛い毎日を送っています。でも仕事というか、患者さん大好き、看護師怖い。自分大好き。。


No.4
<2010年06月22日 受信>
件名:1
投稿者:安全

アクシデントが起こった場合に、受け持ち看護師が全責任を負うのならば何をしてもよいのではないですか。
例えば、アクシデントが起きて、家族がその看護師のせいで患者が死んだ・苦しんだととらえたとしてもあなたは責任をとれるのでしょうか。
そういった覚悟があるのなら、抑制を行わなくてよいのではないですか。
それができないのなら、安全が完全に確保できる範囲でしか抑制を解除することはできないのではないですか。

「患者の気持ち」とあなたの「責任能力」を十分考慮してから、行動を起こしてください。
全ての責任はあなたにあります。


No.5
<2010年06月23日 受信>
件名:むずかしい問題だと思います
投稿者:匿名

転職して数ヵ月、今まで学生以降抑制をみたことがなく、抑制していること自体戸惑いました。
脳腫瘍で腫瘍がかなり大きく、オペしても1年もたない壮年期男性。前日ベッド上安静を無視して歩行、転倒した経緯で両上肢抑制でした。夜中「かんごふさーん腕のとってくださいー。おねがいしますー」と叫び続けていました。
この人の予後は長くないのに、こんな風に抑制しているなんて申し訳ない。けどまた転倒したらスタッフも患者も辛い思いをする。と自分に言い聞かせて、すいません。安全のために仕方ないんです。と謝りながら、たまに抑制を緩めては戻してを繰り返し過ごしました。
うーん。誰のためとか人としてとか考えたらキリがないですね。でも、これからも考えながら仕事がしたいです。考えていつもなるべくいい方法で看護したいものです。なんの答えにもなってなくてすいません。


No.6
<2010年06月23日 受信>
件名:抑制は場合によっては必要
投稿者:まま

同じような議論がありました。
私もなにかあって訴えられたりするのは困るので、同意書とって、暴れる人で事故がおこる可能性があれば抑制しますね。絶対に。
家族の中には、説明して同意書とってんのに、抑制すんな、という人もいます。抑制せず、事故があっても訴えない、文句いわないという同意書もとってほしい。それなら抑制しませんよ。
抑制反対な人達は、なにかあっても責任をとれるんですよね、きっと。ただし、その人に始終べったりしとついて、ほかの仕事をせず病棟がまわらない…なんてことにはしないでよね!って感じです。それから、夜勤では人数がいないなか、その人ばかりはみれないし、急変あったらどうするんですか。患者守れないし、現実をみようよ、とも思います。

なにかあっても責任がとれ、マンパワーが充実して、業務に余裕あるなら抑制しないことも可能でしょうが。


No.7
<2010年06月24日 受信>
件名:無題
投稿者:匿名

この相談といくつかの回答は、抑制はしかたないことだとわかってはいるけれど、人の最後のステージを、安らかに迎えさせてあげたいのにこんな対応しかできないのかという、感情の話です。心の葛藤に苦しんでいるという話です。責任問題云々はわかっているからこそ苦しんでおられるのだと思います。
心ある優しい看護師の苦悩だと思います。誰のための看護なのかと考えたら、結局は訴訟沙汰にならないように自分たちを守っているだけで、そこに患者の意思の尊重や思いやりなどが見えない場合は、私もなんともやりきれない気持ちになります。


No.8
<2010年06月24日 受信>
件名:呼吸器ナースのジレンマ
投稿者:ジンベイザメ

結局、看護師は患者の家族ではないし、患者の理解者になれても「重要他者」にはなれないのです。
すべての事象は看護師の価値観では考えてはいけないので、抑制せざるを得ないと考えます。

ただし、手浴などのケアを増やして抑制を外せる時間帯を設けていくことは可能ではないでしょうか?
これは自分がこのようなケースで悩んだ時、実践していた方法です。

あと、考え方。医療者側から検討してみますね。
今のところ、医療者を免責する法律はありません。よって、事故が起きたら免許剥奪されることは簡単です。問題なのは、家族が抑制を承諾していることです。回復の見込みのあるなしがこの危機的状態のご家族が判断できると思いますか?
期待することで自分を支えておられるのかもしれませんよ。
ご家族には抑制を外すアプローチをしていくことよりも視点を変えてみて、抑制をして呼吸器をつけているご主人の姿をどのようにとらえておられるのかを、「私たち看護師はご家族の悲しみをシェアしますよ。」という強い意志を見せながらコミュニケーションをとってみると、以外に見えてくるものがあります。
次にご家族。ご家族には「最後まで意識ある中、病気と向きあう強いお父さん」、として記憶に残していくことが家族の務めだと思っておられる可能性もあります。
どのナースなら話を聞いてくれるんだろう?と探しておられる可能性もあります。

ジレンマが生じ、つらいと思いますが、目いっぱい向き合ってください。
それが、この患者さんの生きることを支えると思います。


No.9
<2010年06月25日 受信>
件名:無題
投稿者:匿名

看護はチームで行うものなので師長の意見が押し付けであってはならないと思います。ただ組織のトップとして私的感情をだせない辛い立場でもありますね。カンファでスタッフの意見を聞きアドバイスをくれたのでしょうか。患者を守る、同様にスタッフのジレンマも理解してくれる、そんな上司なら貴方の辛さもここまでではないのかもしれませんね。話をきいてくれる、共感してくれる、それだけで癒されるものです。患者や家族も同じなのではと思います。理解する姿勢をみせれば信頼して専門家の意見を受け入れてもらえるのではないでしょうか。現状では抑制は必要だと考えます。ただ忙しくても毎日五分間はずしてマッサーシする、手浴する、家族の居る時間に行うとコミュニケーションも同時にとれる、そんな形で看護していけばいいんじゃないかと思います。継続の為には当然スタッフの意志統一をして。安全管理をしながらもQOLを高めるための援助を考える、看護師の専門性はそこにあると思いませんか。

 
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