呼吸器の患者がいます。寝たきりです。体位交換、体重測定の際にノズルを、外していました。外してはいけないと新しい師長さんに怒られました。患者はたまに自発呼吸があります。simvの設定です。外しては駄目なんでしょうか?
呼吸器装着患者さんの回路交換などで気管を開放した際の回路内の細菌汚染がVAPを引き起こすと指摘されています。(VAP=人工呼吸関連肺炎)
だから回路の付け外しなんて最小限にしなければいけません。本来、人間の気道は鼻毛や繊毛運動により細菌が入ってこないようにしていますが、呼吸器は乾燥した酸素がダイレクトに入ってきてしまうので、ただでさえ細菌感染をしやすいです。
そのために加湿チャンバーや加湿フィルターなどを装着していますが、こちらも定期的に交換しないと細菌の温床になります(チャンバーは週1回、フィルターなら毎日交換のはず)
呼吸器管理の基本中の基本です。再学習してくださいね。
自発呼吸があったとしても、外してしまうとその間にPEEPやPSは消失するわけで、患者さんは辛いですよ。
自発呼吸があるといっても、それで換気が十分にできないから呼吸器を装着しているんですよ。
何のために呼吸器を装着しているのか、その患者さんの呼吸というものの何をどう補助する設定なのか、もう一度勉強してください。
短時間だからと外していいわけありませんよ。
体位変換は2人以上で行っていますか?必ず2人以上で行い、1人は呼吸器回路を確認しながら側臥位にし、もう1人は体位変換枕などを配置するように役割分担してください。看護師による抜管に注意です。
ちなみに呼吸器装着中の感覚というのは、気道を押さえられつつストローで酸素が強く送り込まれる感覚のようです。その時点でも苦しそうなのに、何の合図もなく急に送り込まれる酸素がなくなる感覚も想像してくださいよ。
看護師が必要以上の苦痛を与えてはいけません。
ノズルとはいいません、呼吸器回路ですよ。
今まで外して行っていたのですか??
新しい師長さんの指摘、患者さんきっと安堵していることでしょう。
私も含めてですが時々当たり前になって行っていることを再学習しないといけませんね。
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