看護師お悩み相談室

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他者を尊重すること。他者を虐待すること。

<2017年04月29日 受信>
件名:他者を尊重すること。他者を虐待すること。
投稿者:えるぴと

閲覧有難うございます。
男性看護師として、現在重症心身障害者が入所されている施設で勤務しています。

日々疑問に思うことがあり、他者の意見が聞ければと思い投稿してみました。

疑問というのは「これは実は虐待に成り得るのではないだろうか」というものです。

当施設では生活リズム(食事・排泄・入浴を含む清潔操作など)が時間で決められています。様々な場面で「これは如何なものか」と思うことがありますが、最たるものの1つとして食事介助があります。
残存機能があり、自力での摂食が出来る方はごく少数で、大半が食事介助を必要とする方が多いです。介護士だけでなく看護師も食事介助を行います。ただ、食事介助における技術の基準が「早く食べさせられるか否か」で評価されている現状があるのです。勿論、習慣として早く食べる人はいるのでしょう。しかし、誤嚥のリスクもそうですが、その人の尊厳を考慮した際に果たしてそれが正解なのだろうか、と考えてしまいます。なので、私自身は「食事介助が遅い人」と思われています。
健常者である我々でも、食べるという行為に拘りがあるはずなんです。それは食べるスピード然り、時間や好き嫌い等様々あるはずなのです。重症心身障碍者である彼らも同じな筈なのです。(障害者という言い方その物が私は好きではありませんが)
施設であり、集団生活であることからある程度画一されてしまうのは仕方のない事(これも疑問ですが)なのでしょうが、日々のルーティーンに追われ、「食事介助が規定の時間内に終わればよい」という考えの元行われる食事介助に、私は是とは思いません。寧ろ虐待ではないかと考えてしまいます。
食事介助を一例にとりましたが、他にも上げればキリがありません。

忙しさを理由に、業務を優先してしまう人。
まるで「人間の獣医」のようなケアをしている人。
業務を優先し、その人の尊厳を優先できない人。

勿論、そうではない人もいらっしゃいます。上記のような人にはなるまいと日々悩みながら仕事をしています。

病気の治療のために入院されている方、また重症心身障害者や認知症といった方に対して、どの様にその人を尊重し、尊厳を守っていますか?人としてその方とどの様に向き合っていますか?

ご意見お待ちしております。

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No.1
<2017年04月29日 受信>
件名:無題
投稿者:匿名

私は病院や施設で看護師をしてきましたが、主さんのように考えていても日々の業務の流れで決められた時間内で医療や介護行為をしようと思うと患者や入居者の尊厳など、まるで絵に書いた餅のようで実際は日々のルーティンをこなしているだけでしょう。
確かに個人の尊厳を1番にうたった施設もありましたが介護の方法があまりに特殊で何時間と訓練を受け、認知行動にも絶対に抑制は行わず入浴は個浴のみでした。
最終的にスタッフの半数以上が退職し、業務を見直すことになりました。
理想と現実は悲しいかな違うようです。
主さんの言われる尊厳第一の施設は主さんの手で作っていかれるのがいいです。そして模範になり広めていって欲しいです。


No.2
<2017年04月29日 受信>
件名:無題
投稿者:匿名

先日母を1泊2日でショートスティに預けました。要介護4ですが歩行・トイレなどの介助は必要ですが食事もできるし、認知機能はしっかりしています。
えるぴとさんのおっしゃっていることと同じように業務優先で個人の特性を無視された介護を受けました。他の問題を抱えた入所者のために個人が有している能力を生かせない状況になったようです。たった2日でしたがストレスが多かったようで機能面の低下がみられました。

私が施設の選択を間違ったのだろうし、今後その施設には依頼しないので問題はないのですが、やるせない気持ちでした。

朱に交われば赤くなるように他者からの意見を聞こうとしない場合は改善されないでしょう。家族も弱い立場なので気づいても声をあげないと思います。私も不備な点を伝えることはしません。それが改善につながらないことはわかっていますが。

えるぴとさんのように声をあげて下さることはありがたいと思いました。


No.3
<2017年04月29日 受信>
件名:尊厳
投稿者:あみのママ

食事は人間が生きて行く上でとても大切なこと、食べる楽しみは健常者や障害者でも同じだと思います。えるぴとさんの入所様に対する想いはとても素晴らしいと思いますよ、私も入所様にはゆっくりと過ごしていただきたいし、病院と施設は違いその人のペースに合わせてあげられるのが本来の施設のあり方だと思います。寄り添う相手を敬う簡単な様で難しいと思っている人もいるかもしれませんが周りからなんと思われようと入所様に対する想いは大事にしてくださいね。頑張って下さい。


No.4
<2017年04月29日 受信>
件名:無題
投稿者:匿名

誤嚥の可能性があるのに早く食べさせるのは適切ではないです。

しかし、遅く食べさせることが良い点ばかりでもありませんよ。

満腹になってしまい食事量が減ったり、自分のペースよりも遅く口に運ばれてしまうと満足感が得られません。

ゆっくりと食べると1時間以上もかかってしまう方もいます。

大切なのはしっかりアセスメントして、患者さんの状況に合わせることではないでしょうか。

いろんな患者さんがいるから、いろんなスタッフがいて、それはそれで大切なことなんですよ。

学生の時に、クラスメイトが全員仲が良かったわけではないですよね。いろんな考え方があって、気があったり合わなかったりする。

それで色んな援助やコミュニケーションができる。

窒息させるのでは?というハイペースで介助をする方と働いたことがあるので、あなたの気持ちはとても分かります。しかし、虐待という言葉は少し乱暴かなと思います。


No.5
<2017年04月30日 受信>
件名:施設看護師しています。
投稿者:匿名

コメント失礼致します。
私は重症心身障害児者病棟3年、障害児者入所施設数ヶ月の看護師です。

衣食住を対象者の方に、当たり前の日常として援助することはとても大切だと思います。
特に、病棟だと業務優先となり、日常というよりは看護(介護)側の都合でその人の1日を援助していました

施設看護師として、数ヶ月という短い経験ですが、病棟と比較しその人の生活を重視した看護が時間的にも可能です。ですが、その対象者のADLの問題や看護問題は病院では無いため看護師間、介護看護間でも問題を共有出来ていないことはとても問題であると感じています。

施設職員として、対象者の看護問題診断を自ら提示し、同業者である看護師または、介護士と共有していく必要があると私は思います。実際、私の務めている施設でも出来ていないのが事実です。

どうしても時間という縛りに介護も看護も囚われてしまうのが、現実だと思います。
利用者さんひとりひとりの生活をもっと豊かにするのが施設看護師としての役割だと思います。

私も主さんの様なしっかりとした考えのある看護師と一緒にお仕事してみたいと思いました。
同じ様な考えの看護師が居ることにとても嬉しい気持ちです。一緒に看護頑張りましょう。


No.6
<2017年04月30日 受信>
件名:匿名
投稿者:匿名

私は施設での看護師経験はありませんが、主さんの言われている事は、施設のみならず病院でも言える事だと思います。
主さんの書かれている事に、私も反省すべきことが多いなと思います。
医療現場は高齢者で溢れかえっていて、誤嚥のリスクが高い方が増え、、認定看護師の方やSTと共に対応しますが、食事中にその人の元に居続ける事は難しく、患者さん自身のリズムなどに付き合うことは困難です。
私は、食事介助がすごく苦手というか、、他人に自分の意思は無視して食事を口の中に次から次に入れられるって苦痛以外の何物でもないなと、思ってしまうからです。
だからといってじっくりその人の思いやペースに合わせた介助をしたいと思っても、現実的に無理、、
医療現場って、理想を現実にすることがものすごく難しくて、そしてするにしてもなり手が不足しすぎ。
でも、主さんのようにこれが本当はおかしい事、患者さんの思いや考えを一番に考え接していく事が基本だと思うことが大切なんだと思います。


No.7
<2017年05月01日 受信>
件名:反省
投稿者:えむ

障害者施設で働き、反省すること多々あります。
「看護師のために患者がいるのではない、患者のために看護師がいる」
とは思うのですが、
ついつい、食事介助、おむつ交換なども数をこなすことが、
職場からできる働き者の看護師と認められることだと考えてしまうのです。

根がせっかちなこともありますが、
一度、食べるのが遅い人の介助をしていて、
相手のペースでゆっくり時間をかけているうちに、ため息をついてしまったのです。
イラついている雰囲気を相手に感じさせたと思います。
利用者さんはちらっと食べ物から視線を私に移し、食事を続けました。
心のなかで(うっわー、どうしよう、いつも優しく振る舞ってたのにイラついてるのばれちゃったー、)傷ついただろうなーと、10年くらいたってもイヤーな記憶です。


No.8
<2017年05月01日 受信>
件名:無題
投稿者:えるぴと

様々なご意見有難うございます。

>>No.1 匿名様
理想に思っていることと、それを実際に行うことの難しさですよね。抑制を行わない事や、個浴槽にする等、間違いではないように思いますが、やはりどこかが違っていたのでしょうね。推測でしかないですが「本当にこれがいいのか」って感じなのでしょうか。

>>No.2 匿名様
利用者様のご家族の方とお見受けします。お辛い経験をされましたね。でもご自身を責めないでくださいね。看護、または介護する立場からすると、ご家族の存在というのはとても有り難いものなのです。入所される方を一番身近で見てきた方(そうじゃないパターンもありますが)ですし、よりよい生活を送っていかれる為にご家族の意見も参考にすることもあります。現在は別の施設にご入所されているのでしょうか。「その人らしい生活」の為に「こうしてくれると喜ぶ」「こういうことは嫌がる」等意見を出して頂けると、看護する側としてはとても有り難いものです。

>>No.3 あみのママ様
寄り添う相手を敬う。言葉にすると簡単ですが、現場で働いているとその難しさゆえに日々悩みますよね。暗中模索とはよく言ったものです。もっとこの人の為に出来ることはないだろうか。果たしてこの対応はよかったのだろうか。日々悩みながらも、真正面から向き合うようにしています。

>>No.4 匿名様
そうなんですよね。窒息や誤嚥のリスクがあるなら、早く食べさせるのは非ですが、じゃあスローペースがいいのかと言われると是とは言い難いですよね。その方の疲労度や摂食機能をアセスメントした上で食事のスピードを見極めるのも大事だと思います。また、その方の食事の好みによっては召し上がらない場合もあるので、その都度スタッフ間で情報共有を行っています。ただし、「この方法がこの人にとってベストである」という食事介助はないと思っています。なので、毎回その人を看て、対応を変えたりしています。それでもこれでよかったんだろうかと悩むことの方が多いですね。
「虐待」という言葉についてですが、定義が凄く曖昧だと思いませんか。ニュース等で取り上げられるような誰が見ても「これは虐待だろう」という物から、医療者目線だと当たり前な事が、ご家族からすると「なんてひどいことをするんだ」と思われることもあります。我々医療者が虐待だと思っていなくても、ご家族がそう思ってしまえば、虐待って成り立つと思いませんか。実際にその様なケースを経験しているので、私は乱暴な言い方だとは思いません。

>>No.5 匿名様
コメント有難うございます。自分が勤務している施設でも、看護と介護の考え方の違いからか、中々共有されない部分もあるなと感じています。どちらに非があるとかそういう事ではないし、其々に良い部分があるので、それをお互いに取り入れることが出来れば…と思うことは多々あります。
どうしても施設という場所で医療的なケアを行うことになるので、時間に追われてしまいますよね。でも、「忙しいからとりあえずやっておこう」とか「次のケアがあるから、早く終わらせなきゃ」というのは入所者目線ではないと思うのです。ケアする側の言い訳にして、「時間がない」という免罪符を振りかざしていくと、入所されている方を置いてきぼりにしてしまい、ケアその物が事務的になってしまう。そうするとケアの中身がより粗悪になっていくという悪循環になってしまうと思うのです。理想と現実って難しいですよね。でも言い訳にはしたくないのです。お互い大変ですが、日々悩みながら人としても成長出来たらうれしいですよね。

>>No.6 匿名様
病院で勤務されている方でしょうか。病院だと尚更、患者さんのペースに合わせるのが難しいと思われます。学生の頃、「患者との信頼関係が大事であり、その人を尊重することが重要だ」と看護論の授業で習い、先生からも、そして実習先でも教わった筈なのに、中々上手くいかないものですよね。恐らく学生の頃、ペーパーペイシェントであっても、「この人らしく生活出来るためには、何が出来るのだろう」と悩んだ筈なのに、業務優先の同業者を見るとなんだか複雑な気持ちになります。「ああは成るまい」と反面教師にしながら、でもいい所は取り入れて、日々悩みながら勉強しています。理想と現実の乖離に落胆することなく、自分が成りたい理想の看護像に少しでも近づけるように、お互い頑張りましょう。

 
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