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透析を止めるという決断

<2012年11月21日 受信>
件名:透析を止めるという決断
投稿者:はるるん

透析について明るくないため、教えていただきたいことがあります。

DICからMOFに移行し、可能性は低いが、HDをすれば幾分かは、命を長らえることができるかもしれない・・・と家族に説明がされ、家族は患者は高齢であるが、病状悪化があまりに急であったため、少しでも長く生きてもらいたいとHDをすることを希望しました。
しかし、HDは患者にとっては非常に負担で、ブラッドアクセスを確保するのにも困難な状況です。やっと鼠径からダブルルーメンを挿入し、透析の運びとなりましたが、患者にとってその事象は非常事態であり、案の定、せん妄が強くなりました。IABPを挿入している患者のように、下肢の屈曲は不可で、抑制で不慮の事故を誘発させないようにしているのですが、患者には理解の範疇を超えています。
尿毒症もあるのでしょうが、患者にとっては苦痛この上もない状態で、「殺してくれ」と怒りと悲しみの訴えをします。
家族にも協力をお願いし、監視目的で付き添いをお願いしていますが、家族のことさえ罵倒を繰り返す状況になってしまいました。
家族が離れる時はやむなく四肢抑制を頑丈にします。
データに改善は見られず、回復は難しい印象です(私見ですが)。


話は飛びますが、呼吸不全などで、人工呼吸器を使用した場合は、生命予後が期待できないにしても、人工呼吸器を自発呼吸がない時点で故意に外せば殺人ですよね。

先の患者のように、患者自身ではなく、家族がHD導入を希望されて、治療を始めたケース。親の状況や苦痛を見るに見かねて、家族がもうHDはしたくない・・・と治療を継続したくないと申し出た場合、家族の判断は許されるのでしょうか。
レスピをはずしてくれ、と家族が願い出てもその願いは通りません。
HDの中止は、確実に患者の死に直結します。
倫理や法律で、このような場合、家族の判断を優先させることは許されるのでしょうか?

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No.1
<2012年11月21日 受信>
件名:無題
投稿者:匿名

ドクターや他のナースは何と言ってますか?治療方針みたいなものはないんでしょうか?
昔に施設勤務時代で利用者さんが慢性腎不全が重度の状態になってから、病院に搬送され透析やれば長生きできるのに利用者の家族が「やらなくていい」と言い透析なしターミナル対応。意識朦朧と「長生きしてぇなぁ」とおじいさんが部屋でよく窓の外を見てました。仲いいおじいさんがステった時は家族を恨みましたね。「透析3回通院に付き添うのは出来ないんで」と最期に孫だの子供だの面会に来るようになり。その方は延命希望で家族の意見優先でした。家族の意見優先にびっくりした覚えあります。透析=心臓くらい大事なので、やる・やらないの決断は他人のナースは何も出来ないでしょう。
勤務先の場所の方針って、ありませんか?同意書とかマニュアルとか。


No.2
<2012年11月21日 受信>
件名:倫理
投稿者:paroparo

本当私もそう思います。
命に直結する分、知りたい内容です。

余命
抑制をしてまでの治療をして完治する確率
社会復帰する確率
生きる権利
家族の都合で生かされる権利

患者にとっては苦痛この上もない状態で、「殺してくれ」と怒りと悲しみの訴えをします。
→当病棟もこんな感じです。
こんなに苦しいものを思わなかったのでしょう。
治療は苦痛を伴うという事を患者をはじめ家族も知るべきことですが
こればっかりは経験した方しか分からないでしょう。

治療を拒否する権利→勇気がいりますよね。

自宅で看取りを希望したとしても、食べられなくなったら病院へ来ます。
「何もしないわけにはいかない。」と家族が言います。

生き方が大事だと私は思います。


No.3
<2012年11月21日 受信>
件名:無題
投稿者:匿名

このようなことに興味があるものです。看護師です。

>話は飛びますが、呼吸不全などで、人工呼吸器を使用した場合は、生命予後が期待できないにしても、人工呼吸器を自発呼吸がない時点で故意に外せば殺人ですよね。
これはグレーゾーンみたいです。状況によるのですが、可能性としてそうなるかもしれないものを医師に強要してはいけないと、弁護士の話を聞きました。この判断を医師にさせるのは、ものすごく負担なことです。いま、学会でもどうするか考えられているようです。

主様のようなケースを何度も見てきました、家族の方はICをしてもその時は熱くなっていてその時の情熱だけで、フルコースを希望する。多分、我々医療者とは違い、そのような体験も無ければ見たことも無いので、どんなに丁寧にICをやったとしても、この問題は解決しないのではないかと私は思っています。
で、現実の患者の状況を見て、かわいそうだとショックを受け辞めて欲しいと思う。この感情も間違いではないのですが、これに看護師はどう対応していけばいいのでしょうね。私の、今のテーマです。
海外だと、HDの中止やペースメーカーを機能させなくするかとか、もっと日本より踏み込んだことを患者に聞くところもあるようです。
今、日本では健康時にご自身の意思がはっきりされた署名や常々言っていた等の証拠がある場合の延命中止はいくらかは通っているようです。

HDは医者が判断したらとめられるでしょう。1回の透析は50万でしたっけ?なんです。税金です。

私個人としては、高齢者にやっても治るみこみのない治療、QOLを落としてしまう治療はやらないがいいと思います。


No.4
<2012年11月25日 受信>
件名:幸いにも
投稿者:はるるん

これだ!という答えは出そうもないテーマでしたが、一緒に考えてくださった皆様に感謝します。

今回のケースは、どうにかこうにか、ARFの危機的状況は利尿期に入り、HDから離脱できるかもしれないという見通しが見えてきました。

まだ、肝機能障害やDIC、原疾患の重症肺炎を乗り切れるかなど、困難な状況はつづきますが、患者様・ご家族の意思を尊重しながら、関わっていきたいと思います。

No1さんへの答えになるかはわかりませんが、今回の事例はHD医師曰く「大学病院でもこんなリスクの高いケースはない」と言っていましたし、「家族はまだHDを続けることに同意しているの?」など、家族からHD中止を申し出るのを待っていたようでした。ナースはわたしと同じように疑問を持ちつつのケアを続けていました。
マニュアルというものは存在しません。同意書はありますが、どの時点でHDを断念するというような内容を詰めたものはありません。
どちらの病院でも、そのようなマニュアルはあるのが普通なのでしょうか。

paroparoさん
医療現場も、病を得た人の意思が尊重されるような風紀が当たり前の環境になればいいですね。お一人お一人を大切にできるようになるような気がします。

No3さん
わたしは十数年前に、ご高齢で認知症となってしまった方が、尊厳死を選択できるよう、健常なころに意思表示をしたご婦人を、見送りました。
その方のからだの動く間のやることなすこと、困ったことばかりでしたが、その方と、そのご家族に敬意を抱いたことを忘れません。

また相談させていただきたいことが、あるかもしれません。
そのときは、またお知恵を拝借させてくださいね。
ありがとうございました。

 
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