質問です。
乳がんのope後、採血・点滴・血圧測定を患肢で行ってはいけない、ということは分かります。
また、点滴を行っている上肢で採血や血圧測定を行ってもいけないと思うのですが、
例えば右乳房切除にて左側で点滴を繋いでいる場合、点滴を繋いだままでも左側で採血・血圧測定を行ってもいいのでしょうか⁇
採血や血圧測定を行う事で、何か影響はないのでしょうか?
血圧測定は点滴側で行っても特に問題はないと思います。(教科書上では×ですが…、わざわざ毎回大腿で図るのも。。。)採血は、点滴が持続でいっていれば、採血データに狂いが生じることがあります。血管が本当にない患者の場合は、持続点滴を一旦ロックし、点滴側から採血する事もありますが、足にとれる血管があれば、足からとる方がベストではないでしょうか。
右乳房切除術後で、左前腕でルートキープ。
よくある状況ですよね。
さて、採血についてですが、左前腕でルートキープしていますので、そちらで採血してしまうと、電解質の異常が出てしまう可能性がありますので基本NG。
ですので、採血は下肢から採取が妥当でしょう。
よほどの状況(下肢からの採血拒否など)であれば、ルートキープを上腕で行い、採血をその末梢(手背)でしたらどうにか良いかもしれませんが・・・
患者さん気の毒ですが、よーく説明すればわかっていただけると思います。
血圧測定についてですが、ルートキープの際に逆流防止弁付きの延長チューブ(エクステンションチューブ)を接続すればOK。外科病棟やOP室とかにおいてあると思いますよ。
他には、統一事項として下肢(左右も統一)で血圧測定とするとか。
私は透析室で勤務してますので、似たようなケース多いです。
左シャントで、右ルートキープ。(ルートに逆流防止弁付きエクステンションチューブ使用して右で血圧測定、病棟での採血は下肢から)
左右両上肢シャント(血圧測定と病棟採血は下肢)
いずれのケースも緊急採血以外は透析穿刺時に採血を実施としています。
足で測りましょう。術前に足背動脈で血圧は測りませんでしたか?点滴と採血も、同肢からとれば、当然データが変わります。
どの程度の切除やリンパ節廓清を行っているかにもよりますが、患側上肢採血は必ずしも禁忌ではないです。
術式や状態で判断できない新人さんには、基本採っちゃダメと統一してますけど・・・Drに手術の程度をきいてみて下さい。生検や廓清なしの部分切除であれば、まず問題ないはず。
上記の右マンマだと、用意できれば逆流防止弁を付けたうえで左上肢血圧測定。乳房切除くらいだと術翌日にはスタスタ歩いてますから、下肢での血圧測定に限局するより上肢の方が体勢変えずに測りやすいし。
採血はちょっと痛いの我慢してもらって下肢を選択することが多いかな。
点滴側での採血なら、止めても直後だとデータ変わってしまうし、まず選択しないかと思います。
便乗で質問させてください。
マンマのオペをされている場合、ほぼ永久的に患側の上肢は血圧測定や採血禁止になりますか?
何年も前のオペならいいのかなと思ってしまうのですが…
さすがに輸液は患側ではしませんが、採血や血圧測定くらいならいいのでしょうか。
基本的には患者さんの希望も確認して実施していますが。
でも、採血時など患側に良い血管があり、反対の上肢や足の血管がぜんぜん見えなかったりすると、もう随分時間もたっているのに一時的な駆血も駄目なのかな?と思います。
既往にマンマのある患者さんを担当するといつも疑問に思うのですが、周囲に相談してもはっきりとしとした返答がなくて気になっています。
繰り返しますが、『乳房切除』では、必ずしも禁忌ではないと考えられます。
乳房切除がダメなのではなくて、リンパ節廓清をしたかどうかが重要です。
廓清したり、液化リンパ節への放射線照射をしているか。
血圧や採血させんな、ケガや日焼けや重いモン持つな・・・という指導は、主にリンパ浮腫やリンパ管炎の予防の観点から行われるものです。
『採血・点滴』
患側の静脈圧を上げたり、傷による感染から予防するという意味では、意味がある指導の一つだとは思いますが、化学療法や採血で健側がどうしても困難な時、患側使用は禁忌とするまでの明確なエビデンス研究はないようです。
患者さんはオペ後の指導によっては患側での血圧測定や採血を提案されることによって医療不信を招くこともありますので、日々現場に携わっていると、「できるだけ避けましょう」くらいに伝えるのが良いように感じます。
『血圧測定』
圧上昇や駆血による血流などの話からいうと、「できるだけ避けましょう」レベル。リンパ節廓清をしていても、200mmHg以下の一時的な駆血が、禁忌になることはないでしょう。
『重いもん持つな』
要はリンパ管の流れが悪いと下水管がうまく流れていないようなものなので、筋肉の活動で血流が増してしまうと下水道の処理できない上水道が負荷になり、うっ滞するから・・・と考えていいかと。
同じ理由で、日常的にうっ滞のおこっている感じの患者さんは、腕をあんまり下におろしたままにするのも良くないです。
日本語微妙ですが分かりますか・・・?
『ケガや日焼け(火傷)すんな』
リンパ液のうっ滞が起こっている腕に細菌が入ると、リンパ管炎になりやすい。蜂窩織炎になりやすい。
リンパ管炎予防の指導ですかね。日焼けっつっても、まぁ炎天下で焼くなというか・・・肌白い人だと特に、長そで着るとか工夫してねってくらい。
神経質になりすぎないように。
でも、ガーデニングとか趣味の人には、軍手じゃなくて厚手のビニール手袋とかしてするんだよ、トゲさすなよ、傷に泥入れるなよ〜!って、口酸っぱくしてます・・・。
念のため申しますが、すでにリンパ浮腫が起こっている患者さんには採血も血圧測定も点滴も、上記とは状況が違ってきますので、ね。
マンマに限らずリンパ浮腫で保存的にみて無理な人は、スーパーマイクロ手術(形成外科担当かな)で、リンパ管−静脈吻合という手術をしたりしますし、予防的に行われる有用性も言われているようですよ。
右乳癌、左シャントの患者さんの採血部位はどこで行えばいいでしょうか?
右で行えば良いと思いますけど。
右上肢に浮腫があるとか何かありますか?
右蜂窩織炎、左シャントなら、足から採血かも。
点滴側の血管しか見えなくて、採血する場合も絶対禁忌ですか、それとも手背でもいいのでしょうか、検査結果にどの程度影響しますか?
このサイトはリンクフリーです。好きなページにリンクを張って頂ければと思います。
看護師お悩み相談室