看護師お悩み相談室

BHAとTHAの違いを教えて下さい。
双方のメリットとデミリットや術後の観察ポイントの違い、術後の経過の違いなど有りましたら教えて下さい

手術室で勤務してる看護師です。当院でもTHAおよびBHRの手術が行われています。手術室勤務のため、病棟での経過についてはわかりませんが、術式の違いについて。
BHRもTHAも臼蓋側をインプラントに置き換え、人工関節にするといった点は一緒です。一番の違いは大腿骨です。ＴＨＡは大腿骨を転子部付近から骨切りして、大腿骨頭ごと切り落とし、金属のインプラントにしてしまうのに対し、BHRは大腿骨頭を切り落とさずに温存します。インプラントはカツラのように大腿骨頭にセメント固定します。インプラントをはめるために大腿骨頭を少し削って形は整えますが、原則患者本人の骨が温存されます。
ただ、患者の適応が比較的若い人のようです。当院では40才台〜50才台前半くらいの感じです。手術操作を見ているデメリットとしては、?セメントを使用すること（THAも場合によってはセメントを使用しますが、ポーラス構造のインプラントが多いため、あまり用いられません）、?術中はレントゲンを使用しながら手術を行うため、プロテクターは重いし、被爆のリスクがあること、?THAに比べて術時間をかけて患者のために骨の温存を行うが、手技料が一緒

以上が手術室看護師として見ていた術野の状態と手術の感想です。参考までに。

回答、ありがとうございます。
質問をしようと考えたのは最近、BHAをされた５０代の患者さん数名が再骨折をすることになり、再手術ではTHAのOPをすることになった為です。
元もとの患者さんの骨の強さや骨密度などにも関係するとは思いますが、なぜ？BHAからTHAにする必要があったのかと疑問に思い投稿をさせていただきました。
ブチコパアパアさんが言われておられるように最近ではTHAはセメントレスが主流になっているようですね。
また、ハイブリッド型（臼蓋側または大腿骨側の一方を固定する）も多いようですね。
また、BHAでは言われるように大腿骨を切り落とさないで行いますが、THAでは股関節をインプラントに置き換える際に、関節の後方、または前方から関節包を切開して、股関節を脱臼させ、人工股関節のカップとステムを挿入し脱臼を整復しますよね。
この場合（THA）は必ず関節包の一部を損傷するので、損傷した関節包の部分からの脱臼の危険性がますと思うのですが？
例えば一般的に関節包の後方から切開した場合は後方脱臼が、前方から切開した場合は前方脱臼を起こす危険性が増すと思うのですが？
ブチコパパさんの病院でもBHA後の再手術はありますか？
もし有るようでしたらその原因などをお聞きしたいのですが？

　BHR後の患者さんが数名再骨折するって言うのは、かなりの率のように思えます。今のところ、当院でBHR後の再骨折によるTHAはありません。今回のマー吉さんの疑問にわかる範囲でお答えします。
　BHR後の患者さんが再骨折してTHAになったということは、おそらく大腿骨頚部付近で骨折したことが考えられます（BHRで使用するインプラントの形状が転倒とかするとその付近で骨折しそうな感じです）。カツラのようにインプラントをはめていた大腿骨の根元の部分が骨折してしまったことになります。つまり転倒して人工骨頭をするおじいちゃん・おばあちゃんと一緒です。もはや骨の温存などできず、ステムを入れざるを得ない状態となってしまっているんだと思います。
　厳密に言うと、THAの手術手技の中の一部がBHRなんです。BHRもTHAも関節包を割ったり、手術操作のため、脱臼させるのはどちらも一緒なんです。ちなみに前方とか後方とか言うのは、関節包が基準なのではなく、中殿筋が基準のようです。中殿筋より前から侵入する方法を前方侵入、中殿筋より後ろから侵入する方法を後方侵入、中殿筋を割って侵入する方法を側方侵入と言うようです。当院では側方侵入でBHRを行っています。各侵入方法で損傷する筋肉、温存される筋肉があり、それによって脱臼しやすい、しにくいとかがあるのではないでしょうか？詳しくはマー吉さんの病院の整形外科医に聴いてみて下さい。

すみません、再度、詳しく調べていただき感謝の気持ちでいっぱいです。
言われる通り、整形の医師に確認をとります。
今回は貴重な情報ありがとうございました。