看護師お悩み相談室

処置は人数が居る時は二人でしますが、居ないときの方が多いので大抵一人でします。
何度やっても慣れないというか、うまく出来たとは思えなくて。

特に詰め物がうまく入らないんです。
ﾍﾞﾃﾗﾝの方とすると、大量の脱脂綿が耳や鼻等にスルスル入っていくのに、私がすると少し入っただけで、もう入らなくなってしまう。
以前二人で行った時、それじゃダメよ、とその方が入れなおしたことがあって、倍量の脱脂綿が詰められました。
そして頬が不自然に膨らんでしまう。もっとふっくら見えるようにしてあげたいのにうまくいきません。

それに何度経験しても1時間以上はかかってしまうし、初めて処置を行った時(しかも一人で)お迎えが来たから早くして！とせかされたことがあるせいか、すごく焦ります。


実は昨日行ったんですが、処置の終盤に鼻の詰め物がびしょびしょになっていたので詰め替えましたが、それくらい出てくる体液の量が多いのに、気管の方に詰め物をし忘れたことに今日気づきました。
調べると浮腫のひどい方は体液が多く出てくるのだとか。
全身に浮腫の見られた方だったので、多分すごく口から出る可能性が・・・。

腹部も圧迫しましたが、何も出てこず、しかも押すたびグチュグチュと妙な音がするので手加減してしまいました。そして肛門に詰めていると中に軟便が・・・。
摘便すべきだったと後悔してます。

口から出てるんじゃないだろうか・・・お尻から漏れてるんじゃないだろうか・・・
もうとにかく何と言うか、ご家族はもちろん、ご本人にも申し訳ないというか、火葬されるまで何事もないことを祈るばかりです。

練習するわけにもいかないし、一人だと時間に追われて焦るし、危篤の患者さんには、私じゃしっかりお見送りできないからね、だから・・・！と心の中で声をかけることもあります。

最近は詰め物はしないとか、葬儀屋さんの方で改めてし直すとか話を聞きますが、地方にも場所にも患者さんの状態にもよるのでしょうし、とにかく一人ではしたくないです。旅立ちが不備だらけになるので申し訳なさすぎて。

死後の処置は見直されてる現在です。主さんも調べたりしているようですが、小林光恵氏の著作をお読みになられたでしょうか。私も様々な参考書を読みながらも、処置を一緒に行う相手や、ルーチンを気にしながら、なかなかゆっくりはできないことが多いです。一案として、自信がないとき、不安なときは葬儀社に引き渡しの時に伝えるのがよいと思います。葬儀社の方も死亡原因から起こりうる現象を予測するしかないので、申し送られた方がよいかもしれませんよ。