左前、中大脳領域に梗塞を
おこした患者さんです。
左なので
右に麻痺がでますよね?
左前っていうのは、文字の通り、左の前部分ということ
でしょうか。
全失語症、混合性失語とあったのですが
この違いは何でしょうか。
これは、大脳の梗塞に関係しますか。
ウェルニッケ野とブローカー野、両方がやられたということ
でしょうか。
中脳に梗塞…
中脳は、視覚聴覚の働き、歩行や姿勢の制御
があるかと思うのですが、
ここに梗塞が発生すると
目が見えない?
いや、患者さん、目は見えています。。。
半盲とかでしょうか?右片麻痺なので…
歩行は独歩は無理で、
姿勢保持は、背もたれあれば大丈夫です。
でも、右に傾きます。
病態をきちんと理解、整理できていません…
自分でも勉強しますので
諸先輩の皆様、ご教授下さい。
私も初心者なので、分かる範囲でお答えします。
◎左前
→左前大脳動脈の事ではないでしょうか。
左の大脳の大部分に何らかのトラブルが出ていると言う感じでしょうか。
◎(左)中大脳動脈に梗塞
→症状として失語が出現します。
◎失語
→混合型失語は(感覚性失語+運動性失語)です。混合性失語=全失語で
良いのではないでしょうか?違ったらすいません。
要するに「「聞く」「話す」「読む」「書く」全ての言語機能がやられている状態です。
今後、「普通に会話する」事はこの患者さんには不可です。
でも、「雰囲気を感じ取る」「何となく空気を読む」事は可能です。
会話はジェスチャーを交えて行いましょう。勿論笑顔で。
そして、患者のサインを読み取る様に努力しましょう。
◎見えてるのに?
→「半側無視」と言う状態だと思います。
患者さんは左側は見えていますが、右側の一部が見えている様で見えていません。
車いすの右側のレバーは、患者に分かりやすく工夫する必要があります。
今後、車椅子を自走する際などに、右側の壁が見えず、派手にぶつかる事も
あります。要注意です。
◎右に傾き
→麻痺した手足はものすごく「重い」のです。
当然麻痺した右に体は傾きます。
なので、車いすの右側にクッションを置く、肩の下にタオル(クッション)を入れる、
右手の下にもクッションを置く、又は右手を三角巾などで吊る、などの工夫が
必要です。
「ポジショニング」と言う奴です。
後は、分からない事は、ドクターやPT、OT、STさんに質問されるのが
良いと思いますよ。
頑張ってください。
障害されている分野で麻痺や程度が違う事をご存じたと思いますが、
では自分の文章を読んでいて何を聞こうとしていますか?
解剖と生理から
現時点での病態を見るとこの方の障害・症状はあってますか?から学びましょう。
正解。不正解を知りたいと思うなら
学習した内容から何が考えられていて
患者さんの症状を見てみると合っている、合っていないがあると思います。
これからの事、起こりうる危険な事や気を付けなくてはいけない事。
看護としてやるべきこと、今後やらなくてはいけない事を整理して
上記の内容を指導者に確認をしませんか?
>左前、中大脳領域に梗塞を おこした患者さんです。
・・・正しくは、左前大動脈領域および左中大動脈領域に梗塞を起こした患者さんです。
>全失語症、混合性失語とあったのですが、この違いは何でしょうか。
・・・調べてみましたが分かりませんでした。点子さんのほうで分かれば、こちらに書いて下さい。
>ウェルニッケ野とブローカー野、両方がやられたということでしょうか。
・・・ウェルニッケ野は左半球の側頭葉に、ブローカー野は左半球の前頭葉にあります。その両方が損傷を受けていることから、かなり大きな病巣であることが分かります。2カ所の部分に梗塞を受けているので損傷部位も大きいのでしょう。
>いや、患者さん、目は見えています。。。半盲とかでしょうか?右片麻痺なので…
・・・半側空間無視(同名半盲)は、通常、大脳の右脳に損傷を受けた場合に起こります。
>姿勢保持は、背もたれあれば大丈夫です。でも、右に傾きます。
・・・脳梗塞を発症して間もないときは、患側は弛緩性麻痺があるため右片麻痺ならば、右側の殿部筋など筋活動性が低下(弛緩)しているため、右に傾きます。
機能回復訓練が進むと、非麻痺側の筋肉が麻痺側の働きの補償をしますし、麻痺側も訓練によって機能が回復しますので、端坐位をとれるようなケースもあります。
しかし、この患者さまの場合、ウェルニッケ失語症があり、セラピストの言葉が理解できないので、機能回復訓練は困難かもしれません。
>中脳に梗塞…
・・・中脳梗塞とは、ずいぶんレアな疾患だなと思いましたが、中大脳動脈領域の梗塞を読み間違えたのかもしれませんね。
あと、嚥下の具合はいかがですか??? 脳梗塞を発症するにあたり、脂質異常症・糖尿病・動脈硬化・心房細動などの疾患はありましたか???
失語症への看護介入については№1さまが書かれているとおりです。
つけ加えるなら、ウェルニッケ失語症の患者さんは、「まるで言葉の通じない外国にいるように」に感じるそうです。また、ウェルニッケ失語症の場合、内言語(心の中のつぶやきの言語)も障害を受けるため、言葉で考えることが不得手になります。
よく「右脳人間」だとか「左脳人間」だとが俗に言いますよね。その「左脳」の機能だけがほぼ残った状態が、今の患者さんの状態です。イメージや直観などの機能は保たれています。リハビリテーションでは、この残された脳の機能を生かしながら、ダメージを受けた側の脳での周辺の脳神経細胞が、新たな神経ネットワークを築き、死滅した神経細胞の役割を代行するように、働きかけていきます。
リハビリはセラピストが訓練室で行うものだけでなく、看護師の日常の生活援助もリハビリの中に含まれます。
ウェルニッケ失語症+片麻痺+ブローカー失語症の患者さんへの看護の実践は、いろいろ大変だと予想できます。排泄の介助だけでもポータブルトイレを使っての排泄は座位バランスが悪く患者さんが怖がったり、排泄を訴えることができなかったり、女性の患者さんの場合なら骨盤底筋群の弛緩による失禁の問題があったり・・・
また行き詰まりや悩みがあれば、こちらに書いて下さいね。
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