クリニックの外来でパートを始め半年。
高齢者で腕が細く皮膚と骨といった方で、血管は見えていても細くコロコロ動き、弾力はまず無く指先で触れるとペタッとして潰れてしまう血管の採血に苦戦しています。
パートナーのナースのアドバイスは、そのような血管はとにかくしっかり固定しないと針を刺しても左右に逃げて(動いて)しまう、というものです。
その通り!。
理屈は納得できるのですが、固定の仕方がどうも上手くできません。
細い腕は、正中や内側ならまだしも外側となると、固定するにも患者さんの細い腕には自分の左手の置き場が無くとにかく不安定。
更にかなり強く皮膚を下に(末梢側に)伸展固定をすると、細くて弾力が無い血管はまるで見えなくなり、ペタッとつぶれてしまっているように思え、そこに針を刺したら間違いなく血管を貫くように思われてしまい、思いきり伸展できません。
下に伸展するだけでは甘い。刺入部位と決めた位置の上下(上=中枢側・下=末梢側)5センチくらいの位置の皮膚を親指と人差し指で上下にしっかり伸展させる。
更には、指先だけではなく親指の付け根など、極端に言えば、手のひらを使って伸展させるくらいじゃないと、そういう血管はまず固定出来ないとアドバイスしてもらうのですが、そこまでガチガチに左手で固定をしてると、どうも固定の為の左手親指が邪魔になり針が刺しにくくなってしまいます。
そのような血管の採血(点滴もそうですが)の時、みなさんはどのように皮膚を伸展させ、血管を固定していますか?。
アドバイス、よろしくお願いします。
コンバンワ。
外来での採血との事。老人の方の血管には自分も悩まされる場面があります。
老人の血管の問題点は
“血管の蛇行”と“血管壁のハリ(壁の強度)”だと思います。
蛇行を矯正しつつ静脈針を穿刺する手技は正に難義ですね。また、穿刺直後に
血管から血液が漏れ出すことも頭の痛い問題点だと思います。ラボデータを
捕るためにいつの間にか患者さんが刺し傷だらけということも経験されているのでは
ないでしょうか?(自分も同じです^^;)
そんな中で何をクリアすれば穿刺回数を最小に且つ確実な採血(血管確保)が
できるでしょうか?自分の血管確保の方法を再確認する意味でまとめてみます。
1、駆血を工夫する
特に怒張しにくい老人に多用するのですが、二回駆血します。最初にややきつめに
上腕に駆血し一分程度を目安に穿刺血管が発見できなくば一旦駆血を開放し
“十秒”カウントします。このカウント中に前腕に血の気が戻る事が目視できれば
次の駆血で肘関節内側の静脈のいずれかが発見できる確立は高いです。
二回目の駆血は心持ち弱めに駆血します。よく臨床で見かける「正中をたたく」や
「駆血し心臓より肘関節を下げる」手技と同じ原理だと解釈できますが
たたいたり、無理な体位を取らせるのと同一であれば苦痛を回避できる手技での
血管確保が理想であると思います。
2、穿刺部位にこだわらない
外来での応用は困難かもしれませんが、血管であれば採血は可能であることを
考えれば、駆血可能な部位であれば血管の怒張の得られる部位を選択することも
ひとつだと思います。比較的老人でも確保しやすく、自分も使用する血管は
前腕の裏側に真っ直ぐな静脈があります。足関節内果(変換できん^^;)にも確認
できます。これらの部位は血管が直行していることもあり、点滴ライン確保にも
多用します。
1、2、いずれも普段患者が経験しない手技ですので、その都度の説明は
当然必要になってきます。いかに苦痛を与えず血管を確保するかを最優先にした
場合によっては、採血だけであってもサーフロを使用する場面が
あるかもしれません。結果的に一回で採血が済めば、患者に与える苦痛は最小で
且つ数回穿刺することによる材料コストの抑制も達成できると考えます。
さらに、俗的な内容ですが“相性”もあると思います。
2トライ(場合によっては1トライ)で失敗したら勇気を出して他のナースに
変わってもらうことも必要だと思います。ナースの経験値もあるでしょうが
ベテランでもその時のコンディションで穿刺に失敗する可能性は
無きにしも非ずです。
また、交代しても結果がダメであればドクターに報告し必要な採血かどうかを
再確認し、状況を報告し、ドクターに採血を依頼
(この場合より太い静脈への穿刺あるいは動脈穿刺)することも
視野に入れるべきだと考えます。何より刺される立場に立った時のことを
考えると、一人の看護師に2回以上刺されたくはないです(よね)。
自分ならそうします。いかがでしょうか^^
血管の上下の固定ではなく、前腕なら下から持って左右に引っ張るというやりかたもあります。
イメージできるでしょうか。
つちのこさんの手技に同意です
高齢者の場合
触れれる血管(蛇行や異常な盛り上がり)よりも(あくまでも他に血管が無い場合)
控え目に青く見える膝関節の上から大腿に筋状に見える血管や
足底から足背にある毛細血管を狙うのもアリだと思います
またせっかく刺入し逆血が見られてもスピッツに血液が来ない場合もあります。
真空管はわかりませんが翼状針でシリンジを使用する場合、駆血帯を外した途端ぐいぐい血液が採取出来ることもあります
逃げる 血管は利き手以外の使い方(皮膚をひっぱる・壁にする・走行部位だけ確認する)色々です
深さは難しいので血管よりもすこし離れたところから刺入角度を考えながら射します
もちろん針の長さを考えてからです
身近で上手な方に指導していただけたらいいですね
皆さん、ご丁寧なアドバイスありがとうございます。
忙しい外来業務では、腕以外の場所で採るのは厳しいものがあり、本当に苦戦します。
ただ、パートナーのナースは、いつもどんな血管でも一発で採るので、やはり私の技術不足の一言に尽きるのだと思います(恥)。
皆さんのアドバイスを参考に頑張りたいと思います。
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